ハチドリのとまる場所。

大好きな本のこととか日々の考えなど、あれこれ。

夏の終わりの手廻しオルガン。

あいおい文庫を利用しての「夏のイベント3連発」が終わり、ぼくにとっての夏も終わった。もともとイベントみたいなことは苦手なタイプなので、身も心もしんなりと疲れた。本を読んだり、ブログを書いたり、日記をつけたりすることさえも中途半端になってしまい、自分のいない道程をただオロオロと歩きまわっているだけの夏だった…。
なんて書くと嫌々みたいだけれど、本当に毎日が楽しくて、素敵な出逢いもたくさん見つかり、消耗するもの以上に得るものの多い最高の夏でした。たくさんの人たちに「ありがとう」をもう一度伝えたい。


この3連発のラストを飾ったのは、インチキ手廻しオルガンのオグラさんのライヴ。
これが本当によかった。今年3月に開催した「あいおい古本まつり Vol.1」に続いて2回目の登場となるが、これがまたまたスゴくよくって、またまた大好きになってしまった。

今回は施設を利用されている方をメインとしたライヴでもあったので、お客さんの割合は圧倒的にお年寄りが多くなった。どんなライヴになるのだろう…と少し不安な気持ちもあったのだけれど、いやはやとんだ杞憂だった。オグラさんの奏でる音楽のあたたかさと、お年寄りの口ずさむ懐かしさとの一体感は、鳥肌が立つほど素敵な時間を生みだす。未だ経験したことのないような最幸の空気の中で、なにかものすごく大切なものを見つけたように思うのだけれど、その何かをうまく言葉にすることができない。これは観て、聴いて、感じてもらうしかない。

オグラさんのインチキ手廻しオルガンから曲が流れ出すと、ガスコンロのスイッチをひねった時のような「ぱちんっ」とした確かな手応えと安心を感じる。そこに歌声が重なると、「ぽっ」と火の点るような気持ちよさに包まれていくように思ふ。

オグラさん、ありがとう。


☆この映像は本人許可済みです。
オグラ公式HP⇨http://ogurarara.com