ハチドリのとまる場所。

大好きな本のこととか日々の考えなど、あれこれ。

はやま一箱古本市。

バケツの水をひっくり返したような雨とは、まさにこの日のために造られた言葉なのだろう。


いやいや、昨日の「はやま一箱古本市」は完全に雨にやられた。しかも一日中。泣きっ面に蜂というか、踏んだり蹴ったりというか、弱り目にたたり目というか、とにかく参った。ここのところのムシャクシャをコロリと忘れて楽しい気分にかえちゃおうと思っていたのに、たっぷりと時間をかけて準備したのに、なんだよぅ!…とかなんとか云いつつ、とっても楽しかったしすっかり元気になった。本当にいい一日だった。売上はショボイけど。
会場となった一色会館は、葉山御用邸から程近い森山神社の境内にあるレトロで雰囲気のある建物。森山神社例大祭がある時は大きな舞台にもなってしまうらしい。ちょっとした芝居小屋の趣があって、おもわず役者をめざしていた青春時代の熱い血潮がたぎってしまった。

そんなナントモいえない味わい深さをもった一色会館での一箱古本市。冒頭でも書いたように散々な天気だったけれど、残念な空気がユル〜イ雰囲気を生み出して全体に蔓延し、なんだかとっても仕合せな空間になっていた。
こんな天気であるにも関わらず、グッショグショになって来てくださるお客さまたち。ものすごく奇特なお客さま。ありがたくって、目から雨が漏りました。

あいおい文庫(プライベートVer.)は、例によって家族全員参加。パタパタと走り回る子どもたちを叱りつつ本を売る。ご迷惑をおかけしちゃっている部分も多々あったかと思うのだけれど、そんな風景がパチッとはまってよく似合う古本市でもあったように思う。なんというか、あたたかい。実行委員の方たちも、「打合わせのためにやっているようなもの」と云っていたけれど、出店者さんたちも、「終わった後の打ち上げのためにやっている」ようなところがある。ぼくは本を売りつつ早くから一杯やっちゃっていたけど、16時の終わりが近づくと皆さんソワソワしていたもんな。

打ち上げでは、今後の展望について色々と話をした。ぼくの住む横須賀もひっくるめて、三浦半島のイベントとして発展させていきたいと。鎌倉の古書店「ブックスモブロ」の店主さんもノリノリで、来年からの一箱古本市を一緒に盛り上げていく約束をした。「本を通して街をどうこう」というよりも、こういう楽しい場を地元のあっちこっちに作っていきたい!仲間で盛り上がって呑める場を増やしたい!という酒のみ体質からのスタート。こういうユルサがまた魅力。またまたいい人たちと巡り会えたなあと思う。ワクワク。

建物と人と古本がピッタリと合ったステキな時間、そんな「はやま一箱古本市」なのでした。

★あっ!そうそう、古ツアさんが来てくれました。まったく神出鬼没なスゴイ人だ。