ハチドリのとまる場所。

大好きな本のこととか日々の考えなど、あれこれ。

読み書きのこと。

このブログを書きはじめて、ちょうど2年になる。
何事においても飽きっぽいはずの自分が2年間もこうして続けられているというのは、やっぱり好きだからなのだろうとおもう。読むこと、書くこと、それらが目に見えるカタチでたまっていくということが。読み書きのない人生なんて、今ではちょっと考えづらい。


本というのは、当たり前のことだけれど買ったまま処分しなければ自然にたまっていく。でも、読んで感じたことやそこから膨らんでいったなにかは、そのままではカタチになって残らない。きっとそれらもぼくの中のどこかにきちんとたまってはいるのだろうけれど、そのたまっていく過程を目で見てカタチとして楽しめないというのは、少しがっかりなのだ。そんな生煮えな感情のまま、くさくさとしていたときに出合ったのがブログであり、書くという行為だった。


ぼくの読書は、たぶん書き手のおもいとは別の方向へ彷徨ってしまうことが多い。文章の趣旨とはまったく関係のない一文にのみ心が反応し、そこから自分の生活の基底にあるとおもわれる性質につなげて考えはじめてしまうのだ。そういうぼくの中に生まれた機微のようなものを、こうして目に見えるカタチにして書きためていくことは、思惟を掘り下げ、まだ気づいていなかった自分の中の再発見へとつながっていく。読むこと、書くこと、それらが目に見えるカタチでたまっていくということ、それは自分にとっての小さな破裂であり、生きていくことの大きな支えとなっている。(…つづく)