ハチドリのとまる場所。

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イップス。

イップスという言葉を、ついさっきネットで知った。これは精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、筋肉や神経細胞、脳細胞にまで影響を及ぼす運動障害のことをいうらしい。集中すべき場面でプレッシャーにより極度な緊張が生じ、普段なら何も考えずにできていることが急にできなくなってしまう、とある。


実はここのところ悩んでいる。送球はおろかキャッチボールさえもままならないのだ。コントロールが定まらないというよりも、投げている感覚そのものが急になくなり、肘が抜けて全く力が入らなくなってしまう。それは意識すればするほど酷くなり、平常を装ってはいるものの投げることが苦痛で仕方ない。また、新しいチームでは練習ならなんでもないような打球に身体が反応せず、硬直して動けなくなる(ふわふわしていて動作の実感がなくなる)ことがある。単なるミスなら何も問題ないのだけれど、まったく感覚がないというのがものすごくストレスになっている。どこをどうすべきかは分かっているのに自分をコントロールできない。これではなんのために草野球(軟式野球とソフトボール)などやっているのだろうと考えてしまい、よけいに滅入る。


プロ野球選手や、野球に人生をかけてプレイしている人ならイップスにかかることもあるだろうけれど、遊びで草野球を楽しんでいるだけの人がイップスだなんて、とおもっていたら意外に同じような悩みを抱える人は多いらしい。過去の失敗経験がトラウマになっていたり、他人に迷惑がかかることを極度におそれてしまうため、おもいきったプレイができなくなるのだ。やむなく小手先で体裁だけでも整えようとすると、そのうち出来ていたことすらも出来なくなっていってしまう。この悪循環にはまりこむと、なかなか脱出できない。遊びであっても、好きなだけに苦しい。


克服するためには具体的なトレーニングと、精神的な覚悟や開き直りが必要となるらしいのだけれど、それは野球に限らず生活のあらゆる場面でも同じことがいえる。気持ちのスイッチがうまくできないと、イップスのように生活のなかでも身動きがとれなくなってしまう。誰もがいつそうなってもおかしくない可能性を孕んでいるのだけれど、実際にそうなるかならないかは、紙一重のところなのだろう。引っ込み思案のくせに考えすぎるところがあるのは確かだけれど、ぼくは生活についてはかなりちゃらんぽらんなので、野球に対してもそんな姿勢で楽しめるようにスイッチしていけたらいいのかもしれない。でもやっぱりチームに迷惑はかけたくないしなあ…と堂々巡りしてる間に、とりあえず元プロ野球選手の木下達生さんがイップスを克服するために取り組んだという具体的な練習方法を、いくつか試してみようとおもっている。どうなることやら。