棚に色をつける。
あいおい文庫の棚に、少しずつ色をつけはじめた。といっても棚にペンキを塗っているわけではなく、あいおい文庫らしい棚をつくるために、本を選んで並べ方を変えることにしたのだ。仕事の合間を縫ってのひとり仕事なので、ほんとうに少しずつなのだけれど、今までとは違う表情を見せはじめた棚が、なんだかとってもいとおしい。
ここは古本屋でも図書館でもないので、いかにバラバラな本たちと仲良く付き合っていくかが大事になってくる。バラバラなのだけれど、バラバラすぎてしまわないように、手をかける。バラバラをひとつにしようとせず、バラバラのなかに自分らしさをつくる。棚づくりというのも、思い入れしだいでひとつの生き方みたいに感じられ、おもしろい。どんなことでもそうなのだけれど、手をかける、ということによって思い入れは変わる。ただそこにあるだけだった本たちが、思い入れひとつで実にいきいきとして見えてくる。親の欲目、なのかもしれないけれど。
ゆっくりゆっくりと、これからも少しずつ棚に色をつけていこう。バラバラのなかに自分らしさをつくっていこう。あいおい文庫の棚が、いきいきとしてくれることを願って。