ハチドリのとまる場所。

大好きな本のこととか日々の考えなど、あれこれ。

2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

井伏鱒二の鯉。

なんだかしらないけれど、ちょくちょく微熱がでてしんどい。 むりをしているわけでもないし、睡眠時間もたっぷりとっている。それなのに、やっとよくなったかとおもうとまた微熱がでる。こういう季節の変わり目というのは、なかなかキモチとカラダが伴ってこ…

荒地の恋。

「荒地の恋/ねじめ正一 著(2007年 文藝春秋)」という、詩人の評伝のような味わいのフシギな小説を読んだ。中央公論文芸賞を受賞しているこの作品、文学好きなひとの間でも当時からずいぶんと話題になっていた。買いそびれたまま数年が過ぎ、2年くらい前…

吉行淳之介と喉仏。

仕事柄、ひとの死に目、つまりは生と死の境目に会うことが多い。 ベッドに横たわる老人の傍らに立ち、目を瞑ったまま不規則な呼吸をくり返すその姿を、ただ見つめる。微かにうごく喉仏と、ほんの僅かに上下する布団を、ただ見つめる。 《文字どおり骨と皮だ…

切断力。

仕事にしても遊びにしても、グループで一つことをするというのはムズカシイ。みんなで同じ一つの方向にむかってすすんでいるつもりでも、目指すカタチやそれぞれのオモワクが違っていたりすると、グループは惰性的で緩慢な流れになるか、歯車のズレた険悪な…

コロッケ。

なにもない道 とぼとぼ歩いていたら なんでもいいから買いたくなって ちかくの肉屋でコロッケをひとつ またとぼとぼ歩きながら コロッケの入った袋を鼻に寄せる うん、肉屋のコロッケの匂い そんなに食べたいわけじゃなかったけれど せっかくなので、がぶり…