ハチドリのとまる場所。

大好きな本のこととか日々の考えなど、あれこれ。

2012-01-01から1年間の記事一覧

本の殺し屋。

高円寺にある古本酒場コクテイルさんのブログを読んでいたら、こんなことが書いてあった。 ≪あまり知られていないが、古本屋ほど本を捨てる職業はいない。古本の即売会が終わると、ゴミ収集車が来て、そこに古本屋は本を投げ入れる。本は折曲がり、つぶされ…

手紙を届けに。

彼女は思いつめた様子で、ひたすらそこいらを歩いてまわる どこへ行きたいの? うん、お父さんが待っているから お父さんはもういないんだよ うん、あっちで待っているから そうじゃなくて… うん、いいの 彼女は寝食も惜しんで、ひたすら歩いてまわる どこへ…

軌跡を読み返せる奇跡。

このブログをはじめて今日でちょうど1年になる そして去年の今日のちょうど一ヵ月後に東日本は大震災に見舞われた 1ヶ月前のワクワク感 1ヵ月後の絶望感 今もまだ昨日のことのように憶えている そして書くたびに 「11日」を思いだす 特別な意味をもつ日…

言葉のもつ意味とチカラ。

人の目をとおして新たな発見をする。 本を読んでいると、思いもよらないような視点と洞察力にハッとさせられることが多々ある。たとえば写真家で作家の星野博美さんの本を読んでいると、一篇ごとにうちのめされてしまう。そんなところに着目して、しかもそん…

福原希己江さんのこと。

先日、うたうたいの福原希己江さんにお会いした。 いつも思うのだけれど、音楽や絵(写真)でコトバを発する人たちは、実際に会って話をすると、その人の中にその人の音楽や絵を見つけることができる。これは作品ありきでお会いするからであって、本当は音楽…

蟲文庫さんのこと。

ぼくは「本の本」が好きでよく読むのだけれど、とりわけ「古本の本」が好きで、出ればすぐに買ってくる。それはどんな内容の本なのかといえば、古本屋を開業するまでのエピソードやその後の苦労ばなしだったり、または三度の飯より古本が好きだという「古本…

しんどさの向こう側。

お腹の風邪をひいた、きのう。 それはそれは辛かったのだけれど、病院の薬を飲んだら半日ほどで好くなった。 さて、残された半日をどう過ごすか…もちろん読書に決まっている。 日中から堂々と蒲団に入って読書をするというのは、キモチの置きどころを探すの…

生きたい。

被災された方の手記をくり返し毎日読んでいる。ウェブで見るのも、2011年3月11日に起こった「日常」から「非日常」に変わっていく様ばかりだ。 原発や震災そのものについては、少し切り離して考えるようにしている。これらが切り離された問題だからと…

ココロをつかうオシゴト。

今年6歳になる娘が、ある日ぼくに向かってこんなことを言った。 「パパは、ココロをつかうオシゴトをしているんでしょ?」 ドキッとした。どこで「ココロをつかう」という言葉を覚えたのだろう。いやそんなことよりも、まだ幼い娘がぼくの仕事のことを「コ…

立ち止まって考える。

あれから10ヶ月。 あと2ヶ月で1年になる。 それがなにを意味するのか、ぼくにはよく分っていない。 時の経つのは速いのか、それともゆっくりなのか。 それすらもよく分らない。 それがなぜなのか言葉にできないのだけれど、 ここのところなんとなく不安…

古本と初恋とルーツ。

去年の大晦日に父から「曾祖父が古本屋の店主であった」という話を聞かされた。 これにはかなり驚いた。自分がこんなに本好きで、古本が大好きで、ちょっと常軌を逸しているくらいにのめりこんでいることに納得がいった。というか、連れ合いや友人に対するも…

名前を愉しむ。

お正月といっても、お酒を呑みながら本を読んでゴロゴロしているだけなので、ひまつぶしに文学者の名前を冠した文学賞をあれこれ調べて遊んでいた。 普段はあまり意識したことのない、作家の名前ばかりをつらつらと見ていたら、なんとなく人の名前の可笑しみ…

区切りと続き。

2012年、あけました。 一つの区切りであり、昨日の続きでもあります。 今、こうしてここに立っていられることに感謝し、 明日へ向かって今日を確実に歩いていきたいと思います。 自分にもできることを考えながら。 今年もどうぞよろしくお願いいたします…