ハチドリのとまる場所。

大好きな本のこととか日々の考えなど、あれこれ。

2011-01-01から1年間の記事一覧

インチキ手廻しオルガン。

9月10日(土)16:00〜 『インチキ手廻しオルガン オグラ ライヴ』@あいおい文庫 1965年静岡県生まれ。高校生の時、ラジオで聴いた友部正人の歌に驚愕。 1985年より青ジャージ、1998年より800ランプのVoとしてバンド活動。 2002年より自作の「インチキ…

ビールとプロレスとライヴ。

あいおい文庫 夏のイベント第3弾 ≪ビールとプロレスと古本とライヴ≫ 今年も「あいおい納涼市」やっちゃいます! 暑い夏にはやっぱり生ビールとプロレス!そして、ほっこりとライヴ! 美味しいグルメ模擬店も多数出店しますので、食べて飲んで盛り上がりまし…

漫画本と青い春。

あんなに胸を高鳴らせた大好きな漫画本、最近はあまり手に取らなくなった。 大人ぶって「漫画なんてバカバカしくって…」といっているわけではない。ただ、手に取る機会が著しく減ってしまったのだ。漫画雑誌をちょっとパラパラしてみても、ワクワクするよう…

眠れぬ夜に。

痛み止めの薬を飲み忘れ、深い夜に傷が疼いて目が覚めた。 冷たい水を汲んできて、薬と一緒に一息で飲みほす。 だめだ。目が冴えてしまった。 さて、眠れぬ夜をどう過ごそうか。 どこまでも深く永く続くような、そんな夜。 夜がゆっくりと聴こえてくる。 森…

病牀六尺。

ひょんでまぬけなことから骨折し、簡単な手術をするために数日間の入院をすることとなった。ケガの方はぜんぜん大したことないのだけれど、こんなふうに入院して病牀から物事を考えてみることなんてあまりないので記しておこう…と思う。 《病牀六尺、これが…

まんなかに、ふるほん。

ぼくが古本にどっぷりとハマるきっかけになったのは、大好きな出久根達郎さんの影響に因るところが大きい。それについては以前にもこのブログで書いたのだけれど、それからの古本道においても出久根さんのように背中を押してくれる人(道先案内人)というの…

チマチマ人生。

書く手が進まない。いや、読むことも、聴くことも、きびきびと仕事をするためのココロのスペースにゆとりがないため、思うように進めることができない。 うまくいえないが、歯車の合わない時というのは、兎角とことん合わない。 合わないものだから合わせよ…

あいおい文庫と街と人。

去る7月16日、「親子の絆は絵本から」と銘打って、地域の方たちとの交流・参加型イベントを催した。 これまでにも地域の方たちを招いてのイベントを定期的に計画してきたが、本当の意味で地域との「一体感」を感じられるようなイベントはこれがはじめてで…

顔晴る。

「頑張ってるね!」と声をかけてくださる方がたまにいるが、ぼくは「頑張る」という言葉があまり好きではないので、実は頑張っていない。だから、人にも「頑張れ!」とは言わない。 「頑張る」という言葉を分解してみると、「頑(自分を主張して他人の説を聞…

避けたい話。

またまたちょっとお堅いはなし。 この国では、死を語ることは不吉なことと忌み嫌われ、禁句とされがちであった。 特に介護の現場やお年寄りとの会話では尚更である。ひょっとしたら、もうすでにこの文章そのものが忌避されているかもしれない。それでも敢え…

雨ノアトニハ虹ガデル。

雨があがったら、空に大きくてキレイな虹がでていた。 しばらくぼうっと眺めてた。 そうそう、そうなんだよね。 雨ノアトニハ虹ガデル いつも口にしていた言葉なのに、最近すっかり忘れてた。 辛いこと。 厭なこと。 憎らしいこと。 悔しいこと。 色々あるよ…

無駄のない話。

最近は何を読んでもすぐに感動してしまい、涙腺もずいぶんと弱くなった。 前にも同じようなことを書いたのだけれど、あの大震災でぼくの中の何かが決定的に変わった、などというのはおこがましいか。 そもそも、こんなことを書いている自分に失望してしまう…

一人前になるために。

今回はちょっとお堅いはなし。 あいおい文庫のある「相生の里」は、昨年の10月に5歳の誕生日を迎えた。まだほんのわずかな年月ではあるが、こうして5周年を迎えることができたのは、利用者さん、地域の方々、関係者の方々のお力添えと、そしてここで働く…

酒中日記。

某月某日 連れ合いと末っ子を連れて鎌倉へ。 古本屋さんとお寺さんを中心にぶらぶらと歩く。 雰囲気のある路地に入ると、「こんなところに?」という雑貨屋さんが。そのすぐ近くには洒落た子ども服屋さんもあり、連れ合いは意気揚揚と入って行く。残されたぼ…

新井薫さんの挿絵原画展。

OPEN SPACE あいおい文庫 夏のイベント第一弾 「新井薫 挿絵原画展」 新井薫(イラストレーター) ■7月16日(土)あいおい文庫 ☆7月一杯は展示する予定です。 若きイラストレーター新井薫さんの挿絵原画展です。 新井さんは長谷川宏(哲学者)…

7月のイベントのこと。

東日本大震災チャリティーイベント OPEN SPACE あいおい文庫 夏のイベント第一弾 「親子の絆は絵本から」 子どもからお年寄りまで誰でも楽しめます☆ ※館内に2ヶ所「募金箱」を設置しておりますので、趣旨をご理解のうえ、ご協力くださいますよう宜しくお願…

読み聞かせと昔語り。

OPEN SPACE あいおい文庫 夏のイベント第一弾「読み聞かせと昔語り」長谷川摂子(絵本・童話作家) ■7月16日(土)13:00〜 あいおい文庫 子どもたちの体内リズムを大切にしながら一緒に絵本を読む…読み聞かせとは、読み手の「言葉」と子ど…

おばちゃんのこと。

近所にある古本屋のおばちゃんと、ぼくはよく話をする。 子どものこと、お客さんのこと、古本のこと、古本屋のことなどについてグダグダと話す。 おばちゃんのところは古書組合に入っていないので、客買いだけで仕入れてゴシゴシと頑張る。 あまり代わり映え…

かけがえのないもの。

数年前、ぼくは人から裏切られた。 悔しくて、情けなくて、心が爆ぜる寸前だった。 家族には心配をかけたくなかったので、海で少し時間を潰しながら心を抑え、ニコニコしながら家に帰った。 できるだけ元気に「ただいま〜」と声を出して、いつものようにぼく…

縁のこと。

縁というのは不思議なもので、出会うべくして出会う人であっても、その予感はほとんどない。ぼくの場合、いつだってそれは突然にやってくる。深い付き合いをしている人との出会いを振り返ってみると、会った瞬間に共鳴することもあれば、意外にも最初の印象…

書斎のこと。

読書をするには書斎が一番かというと、実はそうでもない。四方八方に積まれた本がどうしても視界に入り、あれこれ手にとってみたい衝動にかられて落ち着かなくなるのだ。読書のための場所というよりも、もっぱら日記をつけたりブログを書いたりするために書…

長嶋柊くんのこと。

あいおい文庫に、長嶋柊くんと そのお母さんが来てくれました。柊くんの作品を7月の≪あいおい文庫イベント『親子の絆は絵本から』≫で展示することとなり、その打合わせ。やっと実現できて嬉しいなあ。柊くんは12歳。高機能自閉症という障害をもっているの…

山之口貘を買う。

沖縄で暮らしていた頃、ぼくはBOOKSじのんという古本屋さんによく入り浸っていた。家から歩いて10分ほどのところだったので、ほぼ毎日のように通っては1時間くらいウロウロして古本を買い漁っていた。広い店内にはシブめの文芸書や定番の人文書がしっかり…

本の重さは安心の重さ。

ぼくは、前日の夜に翌日読むための本を選んで鞄に入れておくということを日課にしている。どんな本が明日の自分にぴったりなのかと想像しては胸を高鳴らせている。ところが、本を読むのにも「その日の調子」や「その時の傾向」みたいなものがあって、翌朝に…

職人さんのこと。

職人の書いた本、または職人について書かれた本などが好きでよく読んでいる。 中でも手仕事の技や美風などについて書かれたものが好きで、語り継がれる「伝統」の妙味がひしひしと伝わるものがいい。でも一番の魅力は、なんといってもそこに描きだされる、「…

ほっとけない。

とにかく、ほっとけない。 ほっときゃいいのに、ほっとけない。 それでも、最近はずいぶんとほっとけるようになった。 ぐっとガンバって「関係ないじゃん」とほっておく。 でも、ぶすぶすと心の奥の方でくすぶる。 自分にもできることはなにかないかと探す。…

帰る場所。

ぼくには帰る場所がある。 それは、とても仕合せなこと。 どんなに辛いことがあっても 両手をひろげて迎え入れてくれる場所がある。 安心して旅に出ることができるのは 帰ることのできる場所があるから。 本を読むことも 日記をつけることも 笑顔でいること…

心に降る雪。

心にも雪は降る。 白い雪片が視界を悪くし、体温を下げる。 それは惑いによって生みだされる幻覚かなにかなのかもしれない。 野呂邦暢の『狙撃手(「海辺の広い庭」昭和48年 文藝春秋社)』という小品を読むと、最後の場面でこの雪が降る。いや、ぼくが勝…

一縷の川。

時おりわけもなく、沁みるというよりも打たれるような小説が読みたくなる。 渇いて、乾いて、なにもかもが物足りない夜に読みたい小説。 後頭部を鈍器で殴られたような感覚になる小説。 無抵抗に打たれるがままの小説。 刻の打つのも忘れる小説…… ぼくにとっ…

本のはし。

出久根さんの著書『仕合せまんまる(1999年 中央公論新社)』を読んでいたら、「虫とぬし」というエッセイに当たり思わず顔が綻びた。 本の虫とは、とにかく本が好きで片時も本を手放さずに読み耽っている人のことであろう。もう一方の本のぬしとは、恐…